正規の学習プログラムを設計していく上での試行錯誤として、記録していきます。
植栽調査:冬編「寒椿」からの学習への展開を模索する
実際に咲いている寒椿を整備したり、育てていくのは、年間の課題なのですが、各季節の寒椿という植栽、そのものを好きになっていかなければ愛着などをわいてこない筈です。人間同様、この植栽を知ること、その物語を紡ぐ作業が「学習」と考えています。
1) 品種の基礎知識を学ぶ:
花や葉、株を見る前に知っておくことが大事です。
●実際の品種の基礎情報をまず、Webから、学びます。>こちらの提携先情報へ
●書籍などを調べて、その人との関わりを発見します。>近所の図書館の書籍を図書検索などで調べてみます。椿の一般的な基礎情報は、1)のWebでも十分に調べられます。ただ、園芸種としての寒椿となるとより詳しい園芸に関連した書籍が適当でしょう。
●小金井図書館なら、植物図鑑として一般的な植物学者・牧野博士の「原色牧野植物図鑑」や「園芸植物図鑑」なら、基本情報を得ることができます。ツバキやサザンカに特化した文献なら、「最新日本ツバキ図鑑」(本館)「NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月シリーズ ツバキ・ザザンカ」(緑分館)、「茶花図鑑・炉編」(本館)が適当かもしれません。
私がお勧めする椿に関する人との関わりを良く伝える文献は、華道家の故安達瞳子先生の著作の「椿しらべ」です。この本は、残念ながら、小金井図書館にはありません。隣の武蔵野図書館にはあるので、取り寄せるのも方法でしょう。
2)実際の花や葉、株、枝などを良く観察する
時間があれば、花の様子、咲き具合、散り具合、葉の様子などもじっくりと観察することをお勧めします。もちろん、撮影してゆっくりと楽しむのも方法です。
時間的に許せば、一番良いのは、その植物を「描く」ことかもしれません。描くためには、その姿をしっかりと見なくてはならないからです。公園の植栽は持ち帰る事ができないので、どうしてもその花色などをじっくりが時間がないという方は、散った花びらなどを持ち帰ってその色を色々な色と比較してみるのも方法かもしれません。
3)「寒椿」を冠した作品:
●宮尾登美子の連絡小説集「寒椿」(花柳界に生きた四人の女性を描いた作品)があります。作品の内容は、出版元の新潮社Webでの作品紹介によると
<以下、転載部分>
高知の芸妓子方屋「松崎」で、揃って修業を積んだ澄子、民江、貞子、妙子。姉妹のように睦みあって育った娘たちも、花柳界に身を投じる時を迎える。男と金が相手の鉄火な稼業を、自らの才覚と意地で凌いでゆく四人に、さらに襲いかかる戦争の嵐――。運命の荒波に揉まれ、いつか明暗を分けてゆくそれぞれの人生を、「松崎」の娘・悦子の目から愛惜をこめて描き、生きることへの瑞々しい希望を呼び起こす傑作連作集。
<転載、以上>
とのことです。
また、同小説を原作とした映画が1992年に東映から、降旗監督作品として、放映されています。