2017年9月4日に実施した市内公共施設の雨水貯留設備の第一弾として伺ったのは、梶野町の「けやき保育園」。公共保育園としても新しくりっぱな施設で。きれいな建物が印象的な保育園です。
保育の忙しい合間を縫ってお時間をいただいて、池田園長にお話しを伺いました。
●けやき保育園
雨水貯留タンクは、園児たちの遊ぶ、1階や2階ではなく、普段は、職員しか入らないという3階にあるということでまず、その設備を拝見に3階へとお邪魔しました。雨水貯留タンクは、調査準備で伺った梶野公園にあったのと同機種の竹村製作所の「雨二ティー500」でした。まだ、設置したばかりのようにきれいな設備で、普段使うためか、蛇口にはホースがセットされていました。
余分な雨水を排水するホースは、床下に続いていましたが、たぶん雨水の排水へと連結しているとのことでした。貯水ゲージも3/4を示しており、常に十分な雨水が蓄えられていることが分かります。この下に流しがあるのではなく、長めのホースがつなげられていることから、何かの水やり用に利用されていることが分かります。
植栽への水やりで使わず、緊急用?
園長の話と実際の3階の利用状況を見ると分かったことは、この雨水貯水設備は、通常良く使われる「植栽への潅水、散水」では使われていないということです。なぜなら、このけやき保育園には、自動式のかんすいコントローラが設備されており、3階の周囲にある植栽(樹木、花壇)には、全自動電気設備で水道水が定期的に供給され、人の手を煩わせることがないのです。
かなりの植栽がありますが、どの植栽にも自動かん水用のホースが地面を這っていて、人手を使わないで定期的にかん水されていることが分かります。
しかも。3階は、普段園児が入る場所ではなく、職員を伴って特別は場合だけに入るということなので、施設もプールなど特別な設備でした。また、貯留タンクのすぐ近くに大規模な水道設備もあり、なるほどそれで園長が「緊急用に」と話されていた理由が呑み込めました。
園長も普段から、何か雨水の利用できる使い方があれば、教えて欲しいとも相談され、考える必要があることを実感しました。
園長によれば、「1階の園庭での水まきなどには使えたら良いのだが、3階からでは難しい」とのこと。また、けやき保育園でも「雨ニティー500」の取り扱い説明書はないとのことでしたので、梶野公園の分と一緒に入手して、提供できるようにしたいと思います。第一回から、雨水貯留設備の利用方法、より活用するために何が必要なのか、色々に考えるべき宿題をいただきました。(高坂)