1)審議会の継承を考える
今回の審議会は、平成28年後半から、傍聴を続けている小金井市環境審議会です。実は、前回傍聴したのが、平成29年最後の第4回環境審議会でした。会長と副会長が変わると聞いて、これは傍聴しなくてはと思いながら、平成30年の5月に開催された第1回審議会は、所用で傍聴できませんでした。結果、ようやく今回の第2回の審議会で資料として提示された第1回お審議会会議録で内容を知ることができました。
以下が平成30年第1回の環境審議会の参加者と議事次第です。赤字でNEW!と書き足したのは、私です。10名の委員中、会長、副会長を含む6名(内訳は、学識経験者3名、事業者1名、公募市民2名です)が新たに選任されたのです。第一回に欠席されているのは、平成29年の会議の途中から着任された東京都環境事務所の宗野委員で、第一回に参加された委員は、9名(いままでで最高の出席率です。新任委員が多いためでそう。)です。環境審議会の参加状況としては、昨年度まで、傍聴してきて、大体、毎回欠席者が数名はおいでになり、通常は、5~6名程度での開催がほとんどでした。
会長は、東京経済大学の環境経済の福祉教授、副会長は、東京農工大学の都市環境工学の池上教授です。第1回の会議録を見ると立候補されて、選任されているので、環境政策課からの大幅な委員陣容変更という事態に合わせt、前もっての打診で、選任されたことが想像できます。また、東京学芸大学の環境教育研究センターの環境生態学の専門の小柳知代准教授も委員として参加されていました。これだけ委員が変わると、どうしても考えてしまうのが、「前審議会の成果や課題の継承」ということです。多分、審議会での引継ぎなどということは行なわれていないのでしょう。私の知る限りでは、参加委員の個人的な努力(前審議会の議事録の熟読と把握をして、審議会に臨む)に頼っているのが現状のようです。そのために、色々な問題が起きます。今回の審議会でその現状を見ていきたいと思います。
今回の平成30年第2回の審議会の次第は、以下の通りです。
2)報告事項の「内部環境監査について」での前期からの情報継承状況の把握
実際の報告事項(1)での委員からの質問などを見て、上記で心配した「前期からの情報継承の状況」を見てみます。
内部環境監査についての資料は以下の通りです。内部(市役所)環境監査は、前期も取り上げられていた市役所における地球温暖化対策としての計画推進に基づくもので、その施策と内部監査の方法も前期の環境審議会内で語られていたものです。ただ、実際の詳細な平成30年内部環境監査報告としては、今期の委員に、初めて提示されたものです。平成30年の成果ということになります。
<内部環境監査報告書>
詳細の各項目は、以下に分けて、ご紹介します。まずは、監査される内部組織と監査する側の担当部署、その実施時期です。以下をご覧ください。
「被監査組織」というのが監査される側の組織です。平成30年は、3部15課及び1局です。つまり、今年はこの範囲でしか、監査は実施されないのです。前期にこの点も指摘されました。全ての部、課が毎年監査されるわけではないのです。この点については、「全体で見ると何年ごとに各課は、監査されるのか」を質問する新任委員はいませんでした。内部監査ですので、その下の「内部監査委員」というのが実際に監査する担当です。3チームあって、各リーダーと担当2名の計5名で全て課長職です。実施時期は、8月の3日間、夏のみということです。当然、「冬はしないのか」という質問が出そうですが、でませんでした。また、監査項目やチェックする内容についての質問もでませんでした。良く捉えれば、委員は全て、そうした市役所の温暖化対策の計画もチェック項目(前期などに資料配布された計画項目など)も熟知している(その内容を継承して、理解している)とも捉えられます。その結果のコメント「監査結果の概要(詳細ではありません)」がその下に続きます。以下にその部分を掲示します。
赤字は、私が書き加えたもので、私が委員だったら、ここが不明でこんな質問をするという内容です。
監査で実際に注意を受けたのは、個人的なファン使用のみ(私物での電源使用という意味のようです。スマホの充電などでも同じでしょう。)で、その他は全く問題無しという報告書です。私の赤字のような監査自体の実施詳細と各課での実施についての疑問点を質問する委員はおられませんでした。唯一、個人的なファン使用についてのみ、「それぞれ、事情に応じて、認めても良いのではないか」程度の意見が出て、環境政策課から、その所内での基本方針の説明で納得されたようです。唯一、この夏の監査実施では、把握できない冬の個人的な暖房機具使用について説明された委員も、電源を利用しない範囲でのひざ掛けなどの利用を説明され、納得されたようです。
裏面にあるチェックシート<各項目に(〇)付けるだけのもの>も以下のようです。1か所記入された良く使い方のわからないシートでした。指導はほとんどなく、是正要求もなく、そのために是正回答もありませんでしたという意味なのでしょう。
「誰がどんな目的でつくったのか?」とか、「記入の仕方のマニュアルは?」「温暖化対策の各主要項目に合わせて、監査評価できるような表にすべきではないのか?」などという私の疑問点は、解消されないまま、この報告は終了しました。残念です。この表を不思議に思わない方がほとんどでした。皆さんは、いかがでしょう?こんな内部監査が何年も続いていくのかと思うと悲しくなります。先日、傍聴して、ご報告した行財政改革市民会議での天野議長の「行政では、不断の改革が無いと、水が腐っていくように駄目になっていく」という厳しい言葉が思い出されます。
<第一弾、了。第二弾に続く>