栗山公園:歴史調査04「東薬会会報を読む:その2」

前回から引き続き、東京薬科大学同窓会報の「とうやく」297号の小金井薬用植物園の想い出の寄稿文から、当時の植物園についてのご紹介をします。

2回目は、川瀬清名誉教授です。昭和に20年代後半から、30年代前半にかけて、植物園での想い出などのお話です。川瀬氏は、中医薬、漢方が専門で以下に簡単なプロフィールをご紹介します。

【略歴】

東京薬科大学名誉教授。1925年10月東京に生まれる。1945年9月東京薬学専門学校卒業。1947年3月東京帝国大学医学部薬学科専科(生薬学)修了(専27回)。1951年4月東京薬科大学助手。1962年4月東京薬科大学助教授。1975年4月東京薬科大学教授。1991年3月東京薬科大学名誉教授。日本薬史学会設立に参加。日本社会薬学会創設に参画。

寄稿文のタイトルは、「人生の多彩さを教えてくれた小金井薬草園」というものです。寄稿文の最初に昭和28年(1953年)当時だろう頃の植物園でのスナップ写真(ここでお見せできないのが残念です)を掲載し、そこに映っている方々の説明をされています。1953年当時としたら、川瀬氏は、大学助手の頃になります。以下にその部分を転載します。

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栗山公園:歴史調査04「東薬会会報を読む:その1」

歴史調査03でもお話したように東京薬科大の薬草園、グランウンド(球場)の歴史を知るには、大学の史料館では限界がありましたが、大学の同窓会の「東薬会」には、とうやく会報の「とうやく」という会報誌があることがわかりました。現在411号という歴史のある同窓会報で年3回、1月・5月・9月に発行されています。同大学の同窓会「東薬会」の公式サイト(こちら)にあった東薬会事務局に昨年末に連絡をしたところ、同窓生でないと事務局で会報を閲覧できないとのことでした。しかし、事務局の方のご厚意で、小金井の薬草園についての想い出などが投稿された号を探していただくことができました。

東薬会の公式サイト

今回は、その第1弾として、1983年の9月号No.297に掲載された「旧校地はいま(3)」という投稿をご紹介します。3本の投稿なので、3回に分けてご紹介します。その当時の薬草園とそこに関わった大学の方々の想いや周辺の地域のことなどが読み取れます。

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栗山公園調査:植栽調査06「ユキヤナギ、雪柳」

小高い丘のようなDエリアの周囲は、トチノキが植栽されていますが、その足元には、ユキヤナギ・雪柳が植えられています。4月にはきれいな5つの花弁の花をさかせます。枝が延びて垂れ下がるのがほとんどですが、まだ、剪定されたばかりの株は、ツツジのように花をつけていました。

写真は、以下のマップの赤い点線の丸の位置のユキヤナギ群です。

Dエリアの小山の周囲、トチノキの足元に植栽されたユキヤナギ群の場所

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栗山公園調査:植栽調査05「橡・クヌギ」

小金井市環境市民会議の公式サイトのリニューアルを4月からと予定していたのですが、5月休み明けと延期されたので、4月その準備のために中止していた投稿を始めることにしました。第一弾は、栗山公園の植栽調査で報告が遅れていた4月の植栽調査です。

4月は、あえて桜調査をせずに、その他の植物調査としました。クヌギは、Bエリアで樹木の花を見る良い機会なので取り上げてみました。本来4-5月の開花なのですが、4月の上旬には既に開花していました。雄花が枝から垂れ下がるように開花する姿をご覧ください。エリアは以下の場所です。

Bエリアの道路脇のクヌギ

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栗山公園調査:植栽調査04「馬酔木・あしび・あせび」

3月に入って開花している栗山公園の華シリーズ第2弾「馬酔木・あしび・あせび」です。何か所にか、植栽されているのですが、代表的なFエリア(公園の東北角)の入口脇にある馬酔木を紹介しましょう。場所は、以下の緑調査マップを参考にしてください。

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栗山公園調査:植栽調査03「椿」

今年は、ようやく3月になって、温かい日がやってきたようです。2月にはすっかり散ってしまった寒椿の「獅子頭」に代わって、立ち椿が元気に開花しています。前にもお話したようにサザンカ系統と違い「椿」は、花びらを散らすのではなく、花ごとポトリと落ちます。その様子をご覧ください。公園の南西口に3月に咲き誇っている椿は、以下のように散っていきます。

立ち椿の散った花の様子

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